Friendship

Friendship

 その日は絵を描いてた関係から久々の徹夜明け。

 最近は忙しくって絵が描けなかったせいかちょっと張り切りすぎたかも・・・・・・。正直寝たいところだけど、もうちょっとでさっちゃんが遊びに来るしもうひと踏ん張り! なんて気合いを入れてたら急に視界が歪んできて・・・・・・あ・・・・・・れ?

 何か後ろから聞こえた気がしたけど、力が入らなくてそのまま・・・・・・。

 目が覚めるとあたしは自分の部屋のベッドの上で寝ていました。何が起きたのか思い出しながら時計を見ると、どうもあれから結構な時間が経ってたみたい・・・・・・。そんな中、ふと片手に暖かい感触があることに気付いて・・・・・・。

 見てみると、さっちゃんがあたしの手を握って眠ってました。もしかして、あの時聞こえた声って・・・・・・。そんなことを思いながらさっちゃんの手にもう片方の手を重ねると、さっちゃんが目を覚まして・・・・・・。
「・・・・・・あれ? るー?」
 さっちゃんはぼんやりした顔であたしの顔を見ていました。多分寝ぼけてて自分がなんでここにいるのかもわかってないのかも。
「さっちゃんやっほ♡」
 さっきまでさっちゃんの手に重ねていた手を軽く振ると、さっちゃんはちょっと天井を見上げて少し何か考え事をしはじめちゃったみたい。でもすぐにガバッとあたしに近づいてきて
「るー! もう大丈夫なの!?」
って必死な顔であたしに問いかけてきました。あたしは笑顔で
「うん、もう大丈夫♪」
 あたしがそう言うとさっちゃんの目からは涙が・・・・・・。
「よかった・・・・・・るーがいきなり目の前で倒たから・・・・・・。さぁ、るーがこのまま起きなかったらどうしようって怖くって・・・・・・」

 やっぱりあのときの声ってさっちゃんだったんだ・・・・・・。

 いつもは元気いっぱいのさっちゃんがあたしを心配して泣いてる・・・・・・さっちゃんがあたしを好きでいてくれてる・・・・・・。そう思ったらなんだかスゴク嬉しくなって、思わず抱きしめていました。そして
「安心して、あたしは大丈夫だから」
って。
「でも、でも・・・・・・」
 それでもさっちゃんは全然泣き止んでくれなくて・・・・・・。
「多分、今回は最近忙しかった上に徹夜明けだったから疲れてて倒れちゃったんだと思う。もう大丈夫だからホントに安心して、ね? さっちゃんが泣いてちゃあたし元気でないよぉ」
「うん・・・・・・」
 そう言ったさっちゃんは落ち着いたみたいで泣き止んでくれました。そういえば、前にもあたしのことで泣かせちゃったことがあったっけ。何だか泣かせてばっかりだなあ・・・・・・。
 そんなことを考えてたら無意識に
「あたし、さっちゃんと友達になれてよかった」
 なんて言っちゃって。そしてらさっちゃんは
「そんなこと、さぁは前から思ってたよ」
 そんな風に言うさっちゃんに何だか対抗意識が出ちゃってついつい張り合っちゃった。
「あ、あたしはそれよりも前だよ!」
「そんなことないよ! さぁはるーが思ってたよりもずっとずっと前から思ってたんだから!!」
 そんなこんなで次第にエスカレートしていってにらめっこになって・・・・・・。でも、そのうちなんだかおかしくなって二人そろって「プッ」って吹いて笑っちゃいました。
「あ、そうだ」
「?」
「さっちゃん、そこに立てかけてあるやつの布、取ってみて」
「これ?」
 そう言ってさっちゃんが布を取るとそこには一枚の絵。
「・・・・・・るー、これって」
「ほら、さっちゃん前に青空が好きって言ってたでしょ? だから青空の広がってる風景を絵にしてプレゼントしようと思って」
「・・・・・・もしかして、これで?」
 少し顔を強張らせるさっちゃん。
「うーん、どうだろうねぇ」
 とぼけるあたし。
「とぼけたってダメだよ。るーのことだから数日徹夜とかだったんでしょ」
「うぐっ、バレちゃったか」
 さっちゃんの表情が明らかに険しい。
 あちゃー、怒られるかな。そう思ったけど、予想外なことにさっちゃんはすぐに笑顔になってあたしに抱きついてきました。
「るー、ありがと・・・・・・」
「さっちゃん・・・・・・」
 でも、さっちゃんの嬉しそうな顔があたしの目の前で広がっていたのも束の間。
「でも、もうこんなムチャしないでね」
 さっちゃんがあたしを一睨み。
「アハハ・・・・・・はーい」
 こうしてあたしは苦笑いしながらさっちゃんにムチャをしないことを誓うのでした。




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